カテゴリ:詩( 61 )

求愛のダンス


怯えた猫の鳴き声
オチのない御伽噺
誰とでも寝る女
夏の夕暮れ
高圧的な烏
枯れた紫陽花
3日目のカレーライス
汚れた給水塔
出来るだけ不細工な泣き顔
懐かしい匂いと臭い
泥酔の5分前
一匹だけ音痴な蝉
スグにバレる悪戯
優しい肌
ヘンテコな柄のビー玉
やっぱり夏の夕暮れ

好きなモノを羅列してみて
思うんだ
あの子はどれが好きかなぁ

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by setsuna-yoshida | 2014-08-02 15:42 |

ヘタクソな旅支度


僕の生きる小さな世界には
たまにとてもキレイな
花が咲くんだ
すぐに枯れてしまうから
どーしてもってあの子に
届けたいから
この街を出るって決めたんだ

迷子になるなよって
隣の昨日が地図をくれて
よろしく伝えろって
桃色の思い出が伝言頼み
獏に喰べられた夢に限っては
一緒に来るってきかないんだ

どーしよう
何か何故だか泣きそうだ
ここには二度と戻れない事だけは
何か何故だかわかるから

この場所が僕の居場所だって
その事だけはどーにもこーにも
わかるから

ねえあの子、もー少しだけ
待っててね
ぜったいのたぶん行くからね

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by setsuna-yoshida | 2014-07-31 11:39 |

机の下ロックンロール


子供心をゴミに出す日は
気を付けた方がいーよ
大人になったあなたが思うより
よっぽど激しく燃えるからね

怪訝と溜息の
ミルフィーユのスグ隣
色眼鏡のシタの君が
少し笑った

何だかわからないけれど
胸を張って
唇を尖らせて
僕は少しだけ
威張ってみせたんだ

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by setsuna-yoshida | 2014-07-29 12:20 |

愚息虫


感情のスベテ
油の絵の具で描き殴り
乾かぬうち
誰にも見られぬ様
ベビーパウダーで塗り潰す

飛び蹴りと照れ笑いの
メトロノームは何時も
胸の音より少し早くて
時間差の切なさを
息を止めてやり過ごす

狼が来たぞー
羊飼いの少年は
きっと僕の友達で
獏に犯された
次の日の女の子は
もう女の人になっていて
きっととてもキレイだ

そんな事を考えながら
息を止めてやり過こせば
何だか可笑しくて
吹き出してしまうんだから
時間はちっとも止まらないから

ベビーパウダー
今日も大量に必要なんだな
なんだなっ

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by setsuna-yoshida | 2014-07-28 17:17 |

ブリリアントカットの死骸


国境線上を綱渡りした
ピエロが射殺されたって
僕は毛布に包まれ
嫌らしい夢の中

赤道って赤いんでしょ?
それはヘンテコだから
僕がステキに塗り替えてあげる
あの日と変わらず
夕暮れの絵の具を探してる

血みどろの視界
ビー玉の中
ミートソース
飛び蹴りの助走
あの子の肌が照れた頃
そんな幼い赤の中
夕暮れの絵の具を探してる

僕は間に合うのかなぁ?
国境線上を綱渡りした
ピエロが死んだ

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by setsuna-yoshida | 2013-03-29 12:43 |

徒花


大好きな3曲を詰め込んで
旅に出たのは何時の日か
今更わからなくなった目的地を
それも旅だと言い訳て
行き摺りの泥の中
何故だかヤケにほっとする

あの子は今でも僕を覚えているかなぁ?
あの子が誰だったか忘れた僕がいる

町の喧騒
柔肌の雑音
極彩色の食べ残しを眺め
最初に選んだ1曲を口ずさむ
君が僕を知ってるーってね
君は一体誰だったのかなぁ?

草臥れた夢の臭い
やっぱり柔肌の雑音
純粋の果てで悪魔と出会い

それでも聞き古した大好きが
今でも僕を優しく包み
ほとほと困ったもんだ
それではと聞き古した大好きは
やっぱり今も大好きで
ほとほと困ったもんなんだ

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by setsuna-yoshida | 2012-12-03 12:06 |

赤面鳥の風見鶏


あなたが描き上げた絵より
何度も消された下書き達と
話していたいんだ

あなたが話した言葉より
押し込めて行き場をなくした帰り息を
聞いていたいと思うんだ

あなたの裸より
裸なあなたを
抱きたくて仕方がないんだ

人に話したら笑われそうな
声にしたら赤くなりそうな
あなたを灯す種火の明るさを
僕は何時も探しているよ

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by setsuna-yoshida | 2012-05-10 14:50 |

風通しの悪いコメカミより


風が他人行儀で
何時かの今頃
コメカミを撃ち抜いて逝った
友の事を思い出し
手紙を書いたんだ

コメカミの風通しが
心地良い季節になりましたが
元気にやってますか?ってね

宛先は迷わず地獄と書いた
うん
みんなの疑問はわかってるよ
僕だって迷ったんだ
地獄って国際郵便に
なるのかなーって事だよね?
とりあえずの有りっ丈
425円分を張り付けて送ったんだ
お気に入りのヤツも貼ったんだよ
おーばんぶるまいなんだ

あいつは喜んでくれるかなぁ?

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by setsuna-yoshida | 2012-05-01 14:54 |

鴉のファブリック


風の内緒話を聞いたんだって
夕暮れを貯め込んだ貯水タンクの事
何処か遠い西の街にあるんだって
寂色の灯台の近く
空にトンネル掘ってる爺さんの右隣
ヘンテコなモニュメントを飛び越えた辺りだって

もーネタは割れてるんだからって
羽を痛めた渡り鴉に問い質したら
困った顔の向こう溜息
切ない言葉と泥酔のお伽話で
僕が平織ったファブリック
咥えて窮屈そうに飛び立つもんだから
ああー僕の宝物ーって思ったけれど
3滴の橙置いて飛び立つもんだから
足らないよーって思ったけれど
ホントはとても嬉しいから
僕の部屋に遊びに来ないか?

聞き耳立てたお前が悪いって
情報料だって
風が1滴も持っていきやがるモンだから
1滴は大好きなビー玉に閉じ込めて
泣いてる人にあげちゃったから
あと1滴しかないけれど
あなたにあげるから
僕の部屋に遊びに来ないか?

僕は大丈夫
夕暮れに包まれたあなたの空気を平織って
今度また渡り鴉に貰うから

でも内緒だよ
風にバレると五月蠅いからね

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by setsuna-yoshida | 2012-03-23 10:58 |

負けっぱなしのポケット



十字架を二段階右折したあいつを
牧師の後輪が巻き込んで
擦り切れたメヘンディ
坊主はバズなクラクション
満腹のラマダン足早に通り過ぎた

息を吸って吐くまでの
小さな空気の滞留とその刹那
何処かで幼子 血みどろで産まれ
何処かで幼子 血も吐かずに死んでいく

爆音の中では聞こえない声と
無音の中では嗅げない匂い
比べる野暮をわかりつつ
酷く精密な秤にかけ
嘘泣きのあの子に鯖折りでハグする

世界の終わりに
僕も終われますように



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by setsuna-yoshida | 2011-12-23 14:09 |